くんさんのアウトプット帳

経験してきた事とか書いてみる

僕が今の会社に入社した理由を書いてみる

採用情報とか見てると、ストーリー性の高いアツイ情報とか見る。
ウチの会社でも書けるようにしたいなあと、思ってしまったが最後、
まず自分の入社ストーリーでまずは書いてみようと思った。
自分がやらないと説得力出せないからね!

思っただけで行動に落とさないのは、クソダサいからOutputまでしてみたい。






大学はプログラム系が学べる情報工学部に入った。
特にやりたい事もなかったけど、ゲームが好きだから何となく。

C++を書いてたけど、for文の時点で怪しくなり、配列とポインタで、もう付いていけない!

何のために学ぶのか?が分からないから、大学は結構つまらなかった。なんで皆、やれるんだろう?と不思議だった。


そんなモチベーションで学費を親に払わせるのは罪悪感があったので、
年間160万をバイトで貯めようと思い立ち、ずっと飲み屋で働いていた。毎日終電帰り。

授業中には寝て、夜働き、単位を落とす毎日。

「自分」の意志もなく、惰性で流される日々は辛かった。友達も大していなく、独りになるのが怖いから無理やりグループに属してた感じだ。



そんな中、親から相談された。

早期退職制度を受け入れたい。
大学行きたいなら、働くのを頑張るけど、
あまりやる気無いなら大学辞めてくれないか?と。


大学についていけず留年も見えていたので、
現状の惰性は許されず、意思決定を求められた。


正直に言おう。
俺はホッとした。

もうこの環境から逃げたかったけど、
意思決定する勇気もなかったから、
俺には蜘蛛の糸だった。


「わかった、辞める」
と即答したと思う。

親には止められたし、目の前で泣かれた。

おいおい、あんたが言い出したんだろ、と思ったが、親の真意としては、奮起させたかったみたい。


私の人生における重大な選択の意思決定は、
「逃げ」から始まった。



親がきっかけだったとは
友達にも誰にも言わなかった。
親に泣かれたのにも関わらず、
自分で選んだんだから。

ただ、友達みんなに、聞かれた。
「辞めて何すんの?」
ってね。

何もないけど、強がって
「俺独立して店持ちたくてね」
とだけ言った。

そんな強がり言って格好つけた。



大学を辞めてわかったことがある。

学生と言う身分が無くなると、
自分が何者でもない、と言うのがすごく分かる。

今何やってんの?
と言う気軽な久しぶり挨拶の常套句に
答えられない自分がいた。

それが何より辛かった。

働いてないだけで、
人格を否定されるような言葉に
何回も出会った。
当たり前なんだけどね。

「いつかやる」
そんな思いでいたけど、
行動に落とさないと、
平然と
昨日と同じような
無味無臭の明日がやってくる。

そんな明日が怖かったし、
未来を想像するのが怖くて、
中々足が動かなかった。










月日は経ち、

アルバイトでも探すか、と思い求人を探すと、
簡単なC言語プログラムで時給2000円
と言う美味しそうなアルバイト求人を見つけた。

割が良いから、と言う理由で応募してみる。



そこのアルバイトの面接官として、
出て来たのが
連続若手起業家の敏腕社長だった。


面接シーン

企業家;
実は君の経歴なんてどうでもいい!
君の考えを知りたい!
君は何したいの?ホントにプログラムやりたいの?
ホントにやりたいんじゃなかったらオススメしないよ?

俺;
店やりたいと思ってて。。

企業家;
じゃープログラムなんてやるな!お前の夢に繋がる仕事をしろ!
何なら君のやりたい店のビジネスプランが良いなら、1000万ぐらいなら投資するよ!

俺;
えっ!


俺は激烈にビビった。
そんな展開あるーー?ってね。




とりあえずこの起業家はヤバい人や。
マネーの虎じゃんこれ!



俺は興奮した!
一世一代の逆転チャンス急に来た!

どうせ失うもんは何もねぇ!やるっきゃねえ!
うおおおおーーー!



となり、
その起業家の言うとおり、
プログラマーになるのは辞めます!と伝え、
紅茶屋で働きながら、
カフェを作る為に、プランを考えることにした。




今思えば、そんな筈ないだろ、とは思う。
けど、
確かに、夢があったんだ。


大学を辞めて、無力感に苛まれ、自分に自信の一欠片もない頃に、

夢を見させてもらえて、人生に火が点いたんだ。

大学を辞めた時の強がりが、
本当になるかもしれない。
そんな感動的なストーリーが作れたら、
超カッコいいじゃん!


しかもこの若手起業家は嘘をついてないと思った。
その言葉に足るだけの思想や哲学や実績を垣間見える。
特に哲学めいた「その人の軸となったストーリー」に憧れたし、痺れた。








同時に分かったことがある。

目の前に1000万ぶら下げられても尚、
具現化できるほどのプランが出せなかった。

要は、俺は口だけ野郎で、何も考えてなかったと言う事だ。
激烈クソダサイ。



若手企業家から、
「経営の勉強会やってるから来なよ」
って誘われて、
週に一回、経営や起業家やベンチャーについて、
学びに行った。

「やった!今俺は猛烈にビジネスを勉強したい!」
たしか1年位通ったかもしれない。


そこには、
向上心を持った社会人達が集う、
なんか熱感のある
ビジネスについて勉強し考え合う会だった。


若手起業家が出した設問に答えて行くスタイルとグループディスカッション。
毎回宿題が出され、
宿題やってこないと
「お前は、本気でやってるのか?」
「本気じゃないなら出てってくれ」
みたいな感じの事をいわれた。

能力が低いのは許すが、
やる気のない奴は一緒にいたくない
とかね。

大体、
リーダーシップ、マネジメント、セールス、マーケティングファイナンス周りだったと思うが、若い俺には刺激的だったあーー。


そんな事をしてるウチに、
「自分は何もできない」
と言う思い込みは無くなって行った。

学びとか、
仲間とか、
そういう感じが、楽しかった。



俺は連続企業家の所に行って、
勉強会言ってるんだぜ!
そんな話を友達にもしてた。


それだけで「お前らとは違う」「何かスゲー」
みたいな
優越感に浸れた。

それまで大学を逃げ出しただけなのにね。

今思うとその勉強会だってオママゴトかもしれない。
ただ、それで良かったんだ。
何者かになれるかもしれない!
そんな気になれるだけでよかった。

それだけが蜘蛛の糸だった。











そうこうして23歳位の時に、

その若手起業家から「新しい事業を考えてるから、一緒にはたらかないか?」
と誘われた。




そう、それが入社理由。


若手起業家というのは、
今の会社の社長です。



海外から紅茶やコーヒーを仕入れて
新たなビジネスをやる
そんな話だった。



「なにそれヤバい」
と思ったが、
「入社します」って、
即答はできなかった。


きっとこのイケてる企業家の元で働いたら、
スゴい事になる。
ただ、メチャメチャ厳しそうな環境だから、
マジ怖い。
相手が本気だからこそ、
こっちも本気であるべきだ。


暫く入入社の回答は保留にして
紅茶屋の環境で
精一杯働いたけど、
そこに夢はなかった。

いつも、
「これはやるな」
「あれはやるな」
みたいにブレーキを踏まれる事ばかりで日常的なオペレーションを是とする日常に
「:もういいかな」って思えて
今の会社に入社を決めた。



選択するのは確かに怖かった。


怖かったけど、
大学を辞めて何者でもなくなり、
自信も失っていたあの頃の方が怖かった。

今回の選択は「逃げ」じゃない。
自分なりの「攻め」だ。



もう人生の逆転をかけられるとしたら、
ここしかない。
もう無職には戻れない。
俺にチャンスをくれ、俺にチャンスをくれ。
働かせてくれ。
自分が納得できるまで働かせてくれ。

そんな思いで入社した。










で、
入社したら最高だった。全然怖くはなかった。

ブレーキを踏まれる所か、もっとやれって言われる。
これほどまでに、働きまくれるなんて夢のようだ。

働くって
スキルも身に付いて、
勉強もできて、
お金貰えるし、
夢もある。サイコー!!


そんな私は
そんなに求められてないのに、
メチャクチャハードワークをした。
だって、努力すれば良いんでしょ。楽じゃん。
メンタルとしてはイージーだった。


今までは努力する目的が無くて、
エネルギーの行き場が無かったからね!
全然辛くなかった。

辛くなかったけど、
毎日、拳銃をこめかみに突きつけられる緊張感というか危機感はあった。
危機感ありすぎて、クビ切られるんじゃないかドキドキしてた。
だってそうでしょ。
数字が出るまで自分の給与は丸々コストで赤字だから、クビ切られても文句は言えないよね。
プロフェッショナルの世界ってそういう世界じゃんね。



そんな感じでハイになってた私は
メチャクチャイキッてて、オラついてた。

おじさん社員全員抜いたる!
とか、
1年で10万昇給してやる!
とか、
上司の仕事全部奪ってやる!よこせ!
とかね。

※まあ結果的には、8割位は達成したけども。

入社して2年経つ頃には
年間1億円位の売上は作れるようになって、
ようやく認められるようになった。
まあ上には上が沢山いるんだけども。


仲間もみんなイキッててさ、
俺らで会社を変えようぜ!とか、
どんな会社にしようか!とか、
よく徹夜で朝まで話してた。

別にたいした事やってないのにね、
不思議と
デキるんじゃないか
って気になってたよね。


ベンチャーで良いところは、
企業文化作りができることであり、
できる、とか、できない、とか、関係なく、
「やるしかない」
「自分が動かなきゃ会社終わる」
ってリアリティーがある所よね。

だから「やろう」って思えてしまう。

こんなちっぽけな人間でも、
やれることがあるしさ、
貢献する事ができるしさ、
チャンスがゴロゴロその辺に転がってるものだし、
上限なんて無いしね。






そういや。
入社初日に取締役の人から
「入社したらどんな仕事がしたい?」
って聞かれた時に、
こう答えた。


「社長の下で働ける何だっていい。
時が経つのを忘れて仕事に没頭したい」


あれから14年位経つけど、

今でも時を忘れて没頭する毎日を送れてる。


できなかった事ができるようになる。
知らなかった事を知れる。
強がりで言った事だって実現もできる。

そんな楽しい事ないでしょ。



会社はそれなりにちゃんとした会社になってきた。
それっぽい感じになってきた。
プライベートカンパニーから、
公の会社になろうとしていて、
ルールも増えて、色々面倒にもなった。

便利になってパソコンも椅子も机も買って貰えて当然でさー、
売るものあるし、Officeあるし、
経費出るし、残業減ったし、スーツじゃなくて良いし、有給あるし、育休あるし、取引先もビッグネームだし、
会社かよ!
って思っちゃう笑




けどねー、
けどねー、
こんなモンじゃないんだよなー。


俺が入社を決めた時の
なんか訳の分からん高揚感は、
もっと凄かった、夢があった。



だから、「もっと頑張れよ」って
上役にだって、軽口を叩く。

だってそうでしょ。

夢語っておいて、夢見させておいて、こんなモンじゃないんでしょって思うから。

まあ半分は自分のところに返ってきて
「あーちくしょう、俺の力が足りないせいか、何かゴメン」
と思えて来てしまうんだけどさ。

だから仕事は楽しいし、飽きないんだよな。
あーちくしょう、
今日もできない事ばかりだ。
だから明日はメチャクチャできるようになってやるよ。



入社してから、
そんな毎日を過ごしています。
今日も元気にやっております。




※あ、会社はBtoBで自社サービスと受託開発をやってる会社です。
入社した時は、何してる会社かよく知らないままで、人で選びました。